「雑誌と私」Vol.212







前回のあらすじ
吉田さんとトレンド(流行)が「どのように作られているか」勉強中。
前回は霞の中に少しだけ灯りが見えるぐらいのトレンド分析は素材屋さんからの提案からだった。今日はその光が船の灯りなのか灯台の灯りなのかはっきりわかるように教えてもらいたい。

春物ニットとコーデュロイのパンツで秋のスタイル

吉田さんが春に展開したブラウンシュガーという色のニットと、この秋マジョーレが展開するコーデュロイ素材のボトムを合わせて、秋一番の可愛らしいスタイルを作ってくれた。今日はこのコーディネートをもとに話をすすめてくれそうだ。

吉田さんコメント:
私達がコーデュロイの素材に気を留めたのは4年前でした。多くの素材屋さんがこの手の素材をつよく提案していたからです。
そしてこの秋マジョーレは太うねのコーデュロイ素材でボトムを展開致します。
少し時系列でみていきますね。
素材屋さんの提案➡ミラノコレクションやパリコレクションでのその素材の使われ方➡街の人達の反応
この流れが完成するのに、3年位かかるかなって感じです。
ここで本題のトレンドについて私の考え方(あくまでも私の意見です)をお話しますね。
杉本さんの言葉を借りるならば素材屋さんの提案が霞の中の灯り、ミラノやパリコレクションは灯台の灯りなのか船の灯りなのかの分析になります。そして街の人達の反応の部分では、その灯りを放つ機材の大きさや形まではっきり見えてくるという感じです。
他のショップの事は分かりませんが、マジョーレはお客様に提案するために、この街の人達の反応に基準を置きます。

杉本コメント:
なぜミラノやパリコレクションの分析の段階ではマジョーレはお客様に提案しないのですか?

吉田さんコメント:
この時点ではとても沢山のトレンドが生まれています。でもそれぞれのトレンドがどれ位長続きするのかもしくはどの様にこのトレンドを取り入れれば良いのか、まだ分からないのですね。
ここでおしゃれな人たちが集まるイタリアの街々の分析力に頼ります。
これらの街々は縦糸を人々の慣習やライフスタイル、横糸を新しいファッションに対する感性で織られたフィルターのようなものです。そして多くのトレンドがこのフィルターの中に入れられ、そこから染み出た一滴がとてもカッコいいスタイリングを作ります。
この時点でトレンドの持続性と着方が理解出来ます。ここでようやくマジョーレは店頭で提案をします。

杉本コメント:
縦糸に人々の慣習やライフスタイルとありますが、どうしてこれが大切なのですか?

吉田さんコメント:
人々は自分が暮らす環境の中で知らないうちに常識という領域を作ります。つまり、その線からはみ出れば正常ではなく、いつもその線の内側に留まろうとするのです。
でもその領域の外側に何か興味を持ちたがるのです。自分の知らない何かがあるのではないかと冒険心が働くのです。だから時には2、3歩その線から出てみたい。
イタリアの街々は伝統と文化が満ちています。古いものを大切にしようとする感性がみなぎっているのです。でもそこに新しいものが時折入り込んでくる。その時その古さと新しさを融合する、つまりこの2つの矛盾を解決する方法をもっているのです。
だからこれらの街々で見かける素敵と思えるスタイリングは、
きっと日本女性にも受け入れてもらえるだろうと勝手に確信しているのです。

杉本コメント:
マジョーレは、イタリアの素敵な女性達が、長い時間をかけて作ってきた定番的なスタイルに新しいトレンドを少しずつ加えながら進化させる彼女達の態度を見習いお客様にスタイリングを提案するのですね。
ここで少し突っ込んだ質問をしてもいいですか。何故彼女達のスタイリングの態度が日本人の女性達にも受け入られると思うのですか?

吉田さんコメント:
素晴らしい質問ですね。それでは次回この質問にお答えします。次回は完結編ですね。

杉本コメント:
えー、また次回ですか。。。
も~という感じです。杉本


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