「雑誌と私」Vol.159

 
 
 

先日、2018年、19年の秋冬コレクションが終わったが、
ボリューム感やルーズ感をキーワードとするスタイルや
色慣れでいえば、キャメル系、茶系など、まるで20年前に戻ったかのように私には感じられた。 
大きな流れはこの方向なんだなと考えながら、でも私の歳でこれらのトレンドを追いかけると
古いのか、新しいのか、昔の記憶がよみがえり、微妙な気持ちになった。
こんな時こそ、トレンドに負けない私の気持ちが、もっとも落ち着くスタイルがとても必要になってくる。

 
 
 
———- 

先ほども触れたが色に関しては、キャメル系、茶系が戻ってきている。
これは日本人の肌にもよく合い、トレンドとして取り入れやすい。
アイテムのボリュームは、いきなりビッグサイズを着るよりもハーフからワンサイズぐらい膨らんだアイテムで、
徐々に目をならしながら取り入れたい。
(目安として肩幅が両肩で0.7cmから1.4cmくらい今までのものより大きなイメージにすると、
ルーズ感を楽しみながら見た目大げさにならずにいける。) 
 
 
1.白×キャメルの関係 
P1740270.P1740313.P1740691.P1740717. 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

白にキャメルは、爽やかで春をスタートさせるにはとても美しい色合わせだ。 
3月の港町には必ず登場する色合わせでもある。そして必ず、はっとする。
人形が穿いているフェルパのパンツは、少し厚手のものを使い、全く透けない理想的な白いフェルパのパンツだ。
この春、マジョーレのアウター(コートやジャケットなど)は、ボトムと繋がりながらいつものように
全体の菱形シルエットは保ちながらも、ボリューム感を大げさにならないよう3/4サイズほど膨らましてある。 
 
 

2.カーキ×キャメルの関係 
P1740393.P1740381.P1740230.P1740223. 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
カーキにキャメルは、サファリやミリタリーをイメージさせる上で欠かせない色。
この時注意したいのは、少しグレーみのかかったカーキを選ぶこと。
キャメル色には砂色が混じっているので、グレーみのかかったカーキとはとても相性が良く、
より大人っぽくコーディネート出来るからだ。
昔、多くのデザイナー達が本物の作業着からリメイクした右下のような
スリーブの短いワークジャケットを合わせれば、格好良く昔のトレンドを新鮮に楽しめる。
 
 
3.黒×キャメルの関係 
P1740425.P1740530.P1740724.P1740741. 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
黒にキャメルを合わせるのは、王道だ。
昔、春のミラノで全身黒にキャメルのスエードの羽織物を合わすスタイルを、多く見たことを思い出す。
私はこの色合わせなら、黒いシャツをベースに使いたい。 
シャツの襟の邪魔をしないようアウターはラウンドネックのものか、
Vゾーンのあるテーラードのものを選ぶ。 
 
  
4.ネイビー×キャメルの関係 
P1740357.P1740369.P1740753.P1740759. 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
  
 
ネイビーにキャメルを合わせる。
こちらも王道だが、少し甘くマリンな雰囲気でまとめてみた。
ネイビーはキャメルはもちろん、手に持っているトートバッグのキャラメル色とも抜群に相性がいい。
左下のネイビーのニットに白のパンツ、手にはボリューム感のあるキャラメル色のバッグ、
この上から、ネイビーの大判のストールをまとうだけでも圧倒的に素敵だ。
 
  
5.グレー×キャメルの関係
P1740578.P1740610.P1740558.P1740562.
 
 

P1740637.P1740675. 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 
最後にグレー×キャメルを。
先程も触れたが、キャメル色の中には砂色が含まれている。
だからライトグレーから濃いグレーまで、グレーのバリエーションだけでコーディネートが楽しめる。
曖昧色を着るのが苦手な方は、この色からスタートするととても簡単だと思う。
 
 
———-
 
 
この春夏シーズンと次の秋冬シーズンは、考えすぎかもしれないが大人の女性のスタイリングにとって
微妙な年となりそうだ。
弾けすぎれば昔の記憶がよみがえり、おとなしすぎれば活動的な気持ちがざわめき始める。
20数年前、日本で流行っていたルーズな肩幅のジャケットを着てミラネーゼが通うという老舗に
入店したことを思い出す。その時、接客してもらったジャケットは肩線がきちんとあったものだった。
あの衝撃がどうしてもよみがえってしまう。
この微妙なトレンドのはざまを大人スタイルを教えてくれたイタリアの基本コーディネートを思い出しながら、
今までとは違う切り口で、でもマジョーレらしく提案していきたい。
                                     吉田孔美 
 
 
 
 
 
 

カテゴリー: 「雑誌と私」 パーマリンク